バンドワゴン効果の具体例と商品の売上を伸ばす活用方法

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こんにちは、武藤です。

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あるお店の前に、長い行列ができています。

すると、「美味しいお店なのかな」「自分も行ってみたいな」という気持ちにならないでしょうか。

あるいは、学生時代にクラスで流行したものを「自分も欲しい」と思ったことはないでしょうか。

このように、周囲の支持を集めている選択肢を、自分も支持したくなる人は多いです。これを、バンドワゴン効果といいます。

「バンドワゴン」とは、パレードの先頭を行く馬車のことです。

このバンドワゴンの後に、行列が続いていく様子から「バンドワゴン効果」と名付けられています。

このバンドワゴン効果は、ビジネス・マーケティングの世界でも多く活用されています。

この記事では、ビジネスにおけるバンドワゴン効果の活用法について、実体験を踏まえて解説します。

記事の内容を動画でも話しました。中央の再生ボタンを押してご覧ください。

バンドワゴン効果の具体例

ビジネスの世界では、「こんなに人気がありますよ」という見せ方をすることで、商品の売り上げを伸ばすために使われています。

繁盛店に行列を作る

レストランの前に出来る行列は、バンドワゴン効果の典型的な具体例です。

僕が通っていた大学の近くにも、いつも行列ができているラーメン屋がありました。

前を通りかかるたびに、その店が気になってきます。

僕がそこに足を運ぶまでに、そう時間はかかりませんでした。

ただ、この行列も、実はわざと作られていることもあります。

行列はわざと作られている?

例えば、毎日のように行列ができているお店があるとします。

このとき、勘が良い人であれば「もっと席数を増やせば良いのではないか」と感じます。

しかし、あえてそうしません。なぜなら、お店の席を増やすと、行列ができなくなってしまうからです。

例えば、開店と同時に20人が来店するお店があるとします。

このとき、店の中に20席を用意すれば、行列はできません。

しかし、お店にはあえて10席しか用意しません。

これにより、残りの10人が行列を作ることになります。

行列を作ることで、バンドワゴン効果が働きます。

前を通りかかる人が、「このお店はとても美味しいのではないか」と考えます。

そして、行列はどんどん長くなっていきます。

広告費ゼロでお店を宣伝できる

お店を宣伝しようとする場合、通常は広告を出さなければなりません。

例えば、チラシを配るなどの方法があります。しかし、これには紙やインクなどの費用が必要になります。

ところが、行列を作るのはどうでしょうか。なんと、お店は1円も負担する必要がありません

それでいて、「この店は繁盛店ですよ」と、強力にお店を宣伝することができます。

このように、バンドワゴン効果を理解した上で、あえて戦略的に席数を調整しているお店も多くあります。

売り上げやお客様満足度を強調する

テレビCMなどの広告では、「売り上げNo.1」「お客様満足度98%」などの文言をよく目にすると思います。

これも、バンドワゴン効果の具体例です。

「この商品はこんなに売れている」「購入した人はみんな満足している」というアピールをしているのです。

すると、それを見た人は「こんなに売れているのだから良い商品なのではないか」と考えるようになります。

この結果、もっと商品が売れていきます。

イベントの定員をあえて少なくする

お店の席数を制限する戦略と似ていますが、「あえて小さな会場でイベントを開催する」という戦略があります。

僕の知り合いに、ライブへ20人ほどを集客できるミュージシャンがいます。

彼は、10人程度しか収容できない小さな会場で演奏をしています。

こうして、すぐに会場を満員にします。そして、「今回もすぐにチケットは完売しました」とアピールをするのです。

そして、「毎回チケットが完売するのだから人気があるのだな」と思わせることに成功しています。

もっと集客力のあるミュージシャンはたくさんいます。

しかし、彼らは何百人も収容できるような、大きな会場で演奏したがります。

このため、いつまでもチケットを完売させることができません。よって、「売れていないミュージシャン」というイメージを持たれがちです。

イベントを開催するときは、あえて小さい会場を使うことで、すぐに完売させることができます。

そして、バンドワゴン効果を活用しやすくなります。

講演会やセミナー、料理教室など、さまざまな業種で活用できるテクニックです。

集合写真や後ろからの写真を掲載する

イベントの宣伝では、参加者全員の集合写真や、会場を後ろから撮影した画像がよく使われます。

例えばこんな写真ですね。

これも、バンドワゴン効果を狙っています。「このイベントにはこれだけの人が来場していますよ」ということをアピールしているのです。

見る人は、「これだけの人が参加しているのだから良いイベントに違いない」と考えます。

そして、足を運ぶ人がもっと増えます。

僕もイベントを開く際は、このような写真を撮影するようにしています。

これにより、次回以降の集客を伸ばすことに成功しています。

バンドワゴン効果を活用する際のコツ

ここからは、バンドワゴン効果を活用する際のコツについてお話しします。

人気をアピールすることを遠慮しない

バンドワゴン効果を活用する場合、あなたの人気度をアピールする必要があります。

それをするからこそ、多くの人が興味を持ってくれるようになります。

ただ、それを遠慮したり、恥ずかしがったりしてしまう人も多いです。

これは、僕もそうだったのでよくわかります。特に、日本人はあまり自分をアピールしない性質がありますよね。

僕の失敗談と成功談

僕は、音楽イベント制作の仕事もしています。2009年から続いており、今までに参加した人の数はとても多いです。

しかし、僕の心には遠慮があり、それを積極的にアピールしていませんでした。

ただ、あるとき考え方を改めました。その後は、今までの参加者数をアピールするようにしました。

すると、「これだけの人が参加していると言うことで興味を持ちました」というお客様が増えてきました。

このように、バンドワゴン効果を活用することで、確実にお客様は増えます。

そして、あなたの商品やサービスを購入して、喜んでくれる人が増えるのです。

だからこそ、アピールを遠慮したり、恥ずかしがったりしてはいけません。

バンドワゴン効果の逆「アンダードッグ効果」

バンドワゴン効果とは逆に、「アンダードッグ効果」というものもあります。

これは、不利な状況に置かれたものを支持したくなるという効果です。

例えば、あなたの近所によく行くカフェがあるとします。しかし、売り上げは思わしくありません。

店主があなたに、「このままでは店を閉めなければいけなくなる」と語ったら、どうでしょうか。

おそらく、あなたは「出来るだけその店に足を運ぼう」と思いますよね。

これは、人気店がさらに繁盛するのがバンドワゴン効果とは対照的と言えます。

アンダードッグ効果については、以下の記事で解説しています。

バンドワゴン効果とあわせて勉強することで、より理解が深まります。

アンダードッグ効果とは?逆境をチャンスに変える具体例

バンドワゴン効果の具体例と活用法:まとめ

ここまで、バンドワゴン効果の具体例と活用法を解説してきました。

まとめると、次の通りとなります。

・多くの人が支持しているものを、自分も支持したくなるのがバンドワゴン効果

・店の前に行列を作ったり、お客様満足度をアピールしたりするのが典型例

・バンドワゴン効果の反対として、「アンダードッグ効果」も存在する

・バンドワゴン効果を活用する際は、人気のアピールを遠慮してはいけない

バンドワゴン効果を活用することで、商品やサービスに興味を持ってくれるお客様を増やすことができます。

そして、売り上げを大きく伸ばすことができます。ぜひ、活用してみてください。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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