こんにちは、武藤です。
起業しようと思っても、アイデアを考えるのは難しいですよね。僕も、「起業したいけどアイデアがない」という相談を頻繁に受けます。
過去の僕も、これと全く同じ状態でした。漠然と「将来は起業したい」と思っていたものの、具体的なアイデアがなく、前へ進むことができませんでした。
後で分かったことなのですが、起業に斬新なアイデアは必要ありません。とてもシンプルな「3つの考え方」を知れば、「何をするか決まらない」という状態を脱することができます。
今回は、起業したいけどアイデアがない人に向けて、その対処法を書いていきます。
起業に斬新なアイデアは必要ない
まず理解するべきこととして、「起業には斬新なアイデアは必要ない」ということがあります。そんなものはなくても、ビジネスを成功させることは可能なのです。
「アイデアがない」と言う人ほど、「起業には斬新なアイデアが必要」と思い込んでいる傾向があります。これは、起業する前の僕も同じでした。
確かに、斬新なアイデアでビジネスを成功させる人もいます。例えば、次のようなものです。
・全くゼロの状態から、インスタントラーメンを開発する
・ガラケーが当たり前の時代に、スマートフォンを考案する
・音楽は部屋で聴くのが当たり前の時代に、持ち運べるウォークマンを発売する
もちろん、このレベルの画期的なアイデアを出せたらすばらしいです。
しかし、これは決して簡単なことではありません。ごく一部を天才を除き、普通の人には難しいです。もし思いついたとしても、実現にこぎつけるのは至難の技です。
それでは、普通の人はどのようにアイデアを考えれば良いのでしょうか。ここからは、その具体的な方法を、実体験を交えて紹介していきます。
他人がやっているビジネスを少しだけ改良する
起業したいけどアイデアがない人は、「他人のビジネスを少しだけ改良する」という視点を持つと良いです。
あなたが起業する前から、ビジネスをしている人はたくさんいます。彼らの商品や集客方法などを観察し、「もっと良くできるところはないか」と考えます。この観点から、アイデアを考えるのです。
例えば、僕が起業して最初に行ったのは「音楽イベントの企画」でした。これは、学生時代にバンドで演奏していたことがキッカケでした。
2009年にスタートしたこのビジネスは、今でも続いています。以下の画像は、都内のライブハウスで行われたイベントの様子です。
ただ、僕が起業する何十年も前から、音楽イベントは日本全国で開催されていました。つまり、僕の起業アイデアには、斬新さは1つもなかったのです。
それにもかかわらず成功できたのは、「他人がやっているイベントを少しだけ改良する」ことを徹底したからです。
例えば、会場内の禁煙化です。ライブハウスは、タバコが自由に吸えるのが当たり前でした。ただ、「タバコの煙が苦手」というお客さんがかなりいました。そこで、僕のイベントでは、場内を禁煙にすることにしたのです。
また、ライブハウスは飲み物が高い傾向があります。そこで、料金を2杯目から値下げし、安く飲めるように工夫しました。
この他にも、他の人が主催するイベントを研究しては、それを改良するアイデアを出していきました。この結果、少しずつお客さんが増えていきました。
今では音楽以外にも、さまざまな事業を動かしています。ただ、どのビジネスを立ち上げるときも、ゼロからアイデアを考え出したことはありません。いずれも、「他人のビジネスを少しだけ改良する」という考え方で挑んでいます。これだけで、起業は十分に成功するのです。
このように、「他人のビジネスを少しだけ改良する」という視点を持ってください。そうすれば、起業したいけどアイデアがない状態を脱却できます。
人々の「不満」や「欲求」に注目する
起業したいけどアイデアがない人は、人々の「不満」や「欲求」に注目すると良いです。そして、それらを解決するアイデアを探すのです。
まずは、起業したい分野をいくつか決めます。そして、その分野における人々の不満や欲求を洗い出していきます。実際に話を聞いても良いですし、ネットを使ってもOKです。
僕が音楽イベントで起業した際も、ライブハウスにいるお客さんが持つ「不満」や「欲求」がヒントになっています。
不満:会場でもっとお酒を安く飲みたい
アイデア:会場と交渉して、2杯目からのドリンクを安く提供する
不満:ライブハウスのタバコの煙がどうしても苦手だ
アイデア:会場内を禁煙にして、場外に喫煙所を設ける
不満:バンドとバンドの入れ替えの時間が退屈だ
アイデア:イベント専属の司会スタッフを用意し、盛り上げてもらう
このように、お客さんが持つ不満をもとに、次々とアイデアを出していきました。
アイデアが思いつかない人ほど、自分の頭だけで考えようとする傾向があります。しかし、それはかなり難しいです。もし思いついたとしても、お客さんの気持ちとズレている確率が高いです。よって、失敗に終わる可能性が高くなります。
このように、お客さんの意見を聞くことで、アイデアがない状態を脱却できます。そして、お客さんから感謝されながら、起業が成功していきます。
異業種で成功している人の真似をする
起業したいけどアイデアがない人は、「異業種で成功している人の真似をする」という視点を持つと良いです。自分と違う業界で活躍する人の、集客や販売方法を盗むのです。
多くの人は、同じ業種で成功している人を真似しようとします。ただ、それでは二番煎じになってしまいます。しかし、異業種の成功者を真似すれば、ライバルは不在になります。
僕が行なっているビジネスの1つに、「音楽家向けのオンラインスクール」があります。ネットを使って、全国のミュージシャンを指導しています。次の画像は、その会員サイトの一部です。
このアイデアが生まれたきっかけは、「英語」という、音楽とは全く異なる業界でオンラインスクールを開いている人と出会ったことです。
その人のブログを読んだり、実際に入塾したりして、「このシステムはすごい」と思いました。そして、「この中身を自分の業界に置き換えれば、同じことができるのでは」というアイデアが浮かびました。
この結果、この音楽スクールは、僕の会社で最も大きな売り上げを叩き出す部門に成長しています。
ほとんどの人は、自分と同じ業種にしか目を向けません。異業種のビジネスは、「自分には関係ない」と思ってしまうのです。しかし、これは非常にもったいないことです。
このように、異業種で成功している人の真似をすることで、起業アイデアのない状態を脱却できます。
まとめ:起業したいけどアイデアがない時の対処法3つ
今回は、起業したいけどアイデアがない人に向けて、3つの対処法を書いてきました。
起業には、斬新なアイデアは必要ありません。もちろん、思いつけば素晴らしいですが、普通の人には難しいです。よって、そういったものを求めず、別の考え方をする必要があります。
アイデアがない人は、「他人のビジネスを少しだけ改良する」「人々の不満や欲求に注目する」「異業種で成功している人を真似する」という視点を持ってください。そうすれば、起業アイデアのない状態を脱却できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。